こんにちは。
これから美容室を独立したいと考えている美容師さん、または美容業界に興味がある方に、
私の失敗談を交えたお話をさせて頂きます。
少しでもお役に立てればと思います。
誰しもが夢に見る「自由を手にする為に、お金を稼ぐ」
誰しもが夢に見る「自由を手にする為に、お金を稼ぐ」
企業などに勤めていると、最低限度(少しの贅沢ができるくらい)は稼ぐ事はできます。
ですが、例えば、あなたが今の現状に不満があり年収を100万円上げたいと熱望するとします。
ですが、年収を100万円上げるために要する時間は、なんと⁉約20年と言われています。
詳しくは、厚生労働省「令和3年賃金事情等総合調査」
40代で「美容室独立」を決意した理由
私も、今の現状に不満がありました。
毎日、朝7:00に満員電車で出勤して、1日8時間勤務、心も体の疲れての帰宅…
そして、20日~25日に勤務で、約25万円の給料を手にしました。
しかし、家賃や光熱費などの固定費を支払い、少しばかりの貯金。
手元に残るものは、本当に微々たるものでした。
こんな状況を、これから60歳まで続いても、何が残るのか?
本当の自由を、手にする事が出来るのだろうか?
あなたは、本当の自由を手にしていますか?幸せですか?
自由の価値、幸せの価値は人それぞれです。
・家族を幸せにしたい。
・マイホームを建てたい。
・旅行に行きたい。
・お金を稼ぎたい。
人の数だけ、十人十色あります。
自由、幸せの「価値=定義」は、1つではありませんが、
私は「家族が笑顔で幸せにいて欲しい」でした。
独立当初の期待と現実のギャップ
私は、サービス業(美容師)です。
経験も豊富(自称ですけど)にあるし、集客ノウハウも少なからずありました。
起業・独立したら今よりもっと「家族を幸せにできる」いや、それより
・自分はこんなに稼いでる。
・友人に自慢できる。
・家族からの、不平不満(特に、お金に関して)がなくなる。
・私は、こんなはずじゃない!
実際のところ、自分よがりの部分が多かったです。
安っぽいプライドですよね。
だからこそ、
「駅前に出せば、勝手にお客さんは来る」
「人口20万人以上なら心配ない」
「チラシを配れば来る」
「近隣の美容院より、安ければ来る」等々
成功しかない!と、安易に考えました。(この考えが、後々、現実とのギャップに悩みます)
退職届と家族
独立までに一番大切な「現在の職場への退職届」と、家族との話し合いです。
退職届は、メールや電話、もしくは、現在では代行業者に頼む話も聞きます。
私個人としては、社会人としてはNGと思います。
わたしは、昭和世代の方に指導されたのもあり、必ず「自分の言葉で報告」をします。
各種、保険、年金関係の手続きもありましたので、2か月前に退職願を提出しました。
私は「独立を決意」「店舗探し」を、退職願を出すタイミングと並行して行っていました。
これは、ルール違反かも知れませんが…
そして、一番の高いハードルでもある「家族」です。
あなたにも家族はありますよね。
奥さんや子ども、もしくは両親。
家族の不安は、「変化」です。
特に、ネガティブ傾向の変化には、とりわけ拒否反応を示すものです。
起業・独立を考えているあなたとの“ずれ”を修正する必要は最重要項目です。
包み隠さず、あなたの想いを伝えてください。
なにも、かっこいい言葉でなくていいんです。
現状と思い描く未来を、「あなたの言葉」で、誠実に話し合ってください。
ゆっくりでもいいんです。時間を掛けてもいいんです。
だって、一番大切なのは「家族」ですので。
店舗作りと宣伝広告
先ずは、店舗探し。美容室は、オンラインではサービスを提供出来ない為、店舗選びは大切と考えました。
- 条件①駅地(出来るだけ近く)
- 条件②乗降客数5万人以上
- 条件③新規参入が少ない(地域の利用者のマンネリ感にアプローチする為)
- 条件④1階のテナントで広さ
- 条件⑤家賃
- 条件⑥スケルトン店舗で、且つ、もしも撤退した時に原状復帰の可否
でした。
色々な方の協力もあり、条件に見合う物件を発見⇒契約しました。
ここからは、先ず、ゴール(オープン日)を決めてからの各準備です。
店舗の内装工事依頼業者探し、保健所への届け出の方法、チラシ作成の依頼業者探し、
店舗をスタートするまでには、想像以上の予算が必要です。
それなりの、預貯金はありましたが、貯めるスピードよりも、出ていくスピードのほうが、
2倍以上速く、焦る日々でした。
これをご覧になっている「店舗経営」を、考えているあなたへ。
「自分が考えている予算の、2.5倍は用意」しておいた方がよろしいかと。(実際談)
今でこそ、「SNS全盛期」
お金をかけずに、集客も可能ですが、私の独立した時期には、line位(Facebookもありましたが、
当時、私は登録していませんでした)かなく、新聞折り込みチラシか、ポスチングでした。
デザイン決め、メニュー、営業時間、近隣の調査。
目まぐるしい日々でした。
いざ、チラシが出来ても、本当に苦労しました。オープンが夏場というのもあり、
毎日、店舗から半径1.5㎞を、配布したエリアから地図をマークしながら、1人で50.000万枚を。
いざスタートしても悩みの毎日…
金銭面の不安は、ずっと付きまといます。
何をするにも、お金が必要です。
お金が無いから、お金が貯まる仕組みの為に「起業・独立」を、考えたのですから、
当たり前ですよね。
でも、その当時は“情報”が少なく、SNSもまだ無く、
人に聞いたりビジネス書籍を手当たり次第に読む毎日でした。
でも、そんな時「人に相談することの大事さ」が、すごく身に沁みました。
人に相談(今の自分の弱いところを、全部出すことが大切)銀行を紹介してもらったり、
無料相談(30分)で税理士に相談、政策金融公庫の存在、色々と経験しました。
もし、「起業・独立したけど、不安で眠れない」なら、自分の周りの方に相談してみてください。
「恥ずかしい」
「プライドが」
そんなものは、捨ててください。
家族のため、自由を手にする為に、あなたは「起業・独立」したのですから。
初めての、“第1号”のお客様
オープン日、初めての“第1号”のお客様の顔は、今も忘れません。
良かったという「安堵」と共に、家族を守らなければの「責任感」で、押しつぶされそうでした。
「頑張るぞー」ありきたりではありますが、そう心に誓ったのは昨日のことのようです。
でも…
そんなに商売は甘くない
真新しいさも、一時のもの。
当初予定の客数(1日の売上目標:50.000円)には、なかなか遠く不安で押しつぶされそうな毎日。
お客様が一人も来ない日の絶望感は、言葉では表せない程です。
そんな時、初めてのご来店のお客様から「ここはGoogle.businessには登録してないの?」
???
Google.businessて、なに?
詳しくはこちら Google.businessとは?
恥ずかしながら、お客様から教えてもらいました。今でこそ当たり前ですけど。
商売のノウハウは知らないことが山ほどあります。まるで、“知らないことのデパート”です。
わたしは、たまたまラッキーで、オープンから早い段階でGoogle.business登録(しかも無料)
を知りました。
(店舗経営の方は、必ず登録しましょう。無料でリスクゼロ、スマホで簡単に登録できますよ)
誰も教えてくれない
自分の欲しい情報は誰も教えてくれません!
自分から望んで調べに行かないとダメです。
起業・独立とは、孤独です。
誰も、他人のことには興味はないです。
だからこそ、「自分の悩み、不安」は、自分一人で悩まず、同じ悩みを持つ方が発信している情報や、
周りの方に打ち明けて、すでに成功している経営者などの話を聞き、少しでも早く改善してください。
お客様が増え始めたが…
試行錯誤をして、オープンから2ヶ月が過ぎたころから、
少しづつですが、お客様が一人も来ない日が減ってきました。
とは言え、目標にはまだまだです。(1日の目標売上、50,000円)
この頃になると、金銭面の苦労だけではなく、人材不足や技術面などの課題も多くなってきます。
金銭面は、親族からの支援や銀行からの借り入れ、政策金融公庫への面談も
同時進行で行っていました。
日本人は「お金の話はタブー」「お金を稼ぐ事は悪」「借金はダメ」と、言われる方が多い傾向です。
私の両親もその類です。(いつもニコニコ現金払い)
ですが、事業を行う上では、どうしても必要な「借り入れ」もあります。
無計画ではだめですよ。
私は、その方面は当時、弱く路頭に迷っていました。
金銭面
そんな時、日頃お世話になっている社長からの紹介で、信用金庫の担当者を紹介されました。
「銀行員の話は聞くな」と、記事を見た記憶があります。
銀行は「晴れの日には傘を貸すが、雨の日には傘を貸さない」と言われています。
これは、業績がいい時には潤沢に借り入れできるが、いざ悪化した時には
相手をしてくれないたとえです。
今、既に「起業・独立」して、業績が良かったとしても、借り入れが可能なら“借り入れ”は
するべきと思います。お金はあるに越したことはありません。
私も、借り入れることができ(当時は、350万円)金銭面の不安が少しではありますが解消できました。
でも、「借りたものは返す」は基本ですので、お忘れなく。
私は、オープンしてからの金策をしましたが、もしこれから「起業・独立」を、考えている方はぜひ、
私のように、金銭面の不安を少しでも少なく出来る様に、スタート前の準備をする事をお勧めします。
順次お客様が増えてきた過程
手元にお金があっても、持っているだけでは意味がなく、減っていきます。
何倍にもなるリソースに投資しなくては増えません。
私の場合は「集客」です。
まず、無料でできる宣伝広告は全て行い(Google.businessなど)、
有料は業種にマッチしたところへの広告投資を始めました。
美容室や飲食ならば、皆さんも知っているリクルートのホットペッパーがおすすめです。
掲載費用は、地域によりますが、費用対効果が見込めますし、顧客になれば自社の無料利用できるサイトへの誘導できます。(公式line、Instagram)
例えば、広告宣伝費が毎月60,000円とします。1ヶ月30名の集客が見込まれるなら、
1人当たり2,000円の投資です。
例えば客単価が、5,000円のサービスならば、利益3,000円です(経費は含まず)。
そして、自分の「目標金額のゴール」が、見込めたのなら
「広告宣伝費」を、少しづつ下げながら“固定費の削減”に取り掛かり、
「利益の最大化」に向かってください。
利益とは、売り上げではなく、経費等を差し引いた後の「純利益」ですので、お間違いなく。
読者へのメッセージ
これから独立を目指す方へ
「諦めずに続ける事が大切」です。
起業・独立は、孤独な旅です。
でも、ゴール(ワンピースならゴールドラインでしたかね?)を、決めたら、ぶれないでください。
自分に甘えないでください。最短最速で行く方法はないです。
誰しもが、99%の失敗と挫折を味わいながら試行錯誤を繰り返します。
あなたも、起業・独立すると、必ず訪れるであろう「苦悩の日々」
乗り越えて下さい。
同じ境遇を乗り越えてきた人たちが、あなたの残りの1%の成功のために、
自分の経験を発信しながら、少しでも寄り添えればと応援しています。
あなたの、お役に立てれば幸いです。